The Platinum LINK DAC(1月18日現在更新)

(URLはhttp://www.msbtech.com/platinum.html)
MSB Technologyについて DACとデジタル・オーディオ技術をもう15年も設計・製造・販売している会社です。 私共では2年くらい前から扱いをはじめました。 MSBにはデジタルの製品としてAV(オーディオ・ビジュアル)向けのものもありますが、イーディオでは主としてピュア・オーディオに焦点を定めて扱っています。オーディオ・アクセサリ誌99号に取り上げられましたがあまりの誉められ様でお問い合わせが殺到しちょっと戸惑い気味です。またMSBには今まで最高機種としてフィリップスのTDA1541Aを使った機種(US$4500くらい)がありましたが、多分これでやっと退役(Fade Out)していくものと思います。

・特徴(価格42万円でこの機能と音質は?) 追加オプションについての情報あり:
なんと言ってもThe Platinumから付けられた機能、アップサンプリングが目玉です。外部のジッターの影響をできるだけ排除するとともに高品位なCDの音が聴けます。内部にモジュールとして用意された高速ラダーDACがこの能力を引き出します。
と書いたのは12月のことでしたが、どうも違うようです。24ビットのディスクリートDACが本当の売りものです。384KHzの変換速度と24ビット相当のDACモジュールをラダー抵抗で作り出していると言う途方もないDACがThe Platinum LINK DACです。 納期が遅いのはどうもこの高精度のラダーDACの部品のためです。また標準でAES/EBUのバランス型入出力がついているのもハイエンド・オーディオ・ファイルあるいは録音現場でのプロ用としても使える可能性があります。 テストCDでもかなり優秀な特性を示しました。
Gold LINKまでは外付けオプションで購入すべきP1000電源同等のもの以上がThe Platinumには最初からシャーシの下部に搭載されています。 これが無音部での一層の静けさを演出します。

またST Link(ATT Glass)のオプション6万円があります。1月18日現在ではSTリンク(ATT Glass)のオプションに付いては後日のフィールド追加オプションとしてまだ未出荷です。


・現状の量産直前タイプの問題点: (11月30日、MSBより回答有り by Larry Gullman(L.G.) ,President)一応解決?
・外装…外装がMSBのホームページの写真と違っている。またネジ穴とネジが数が違う。 一部追加オプション用の穴が後ろのパネルにそのまま開いている。→(L.G.の回答)パネルは欧州の内覧会でも今のメタリック塗装のパネルは評判が悪く、黒のアルミ・パネルをつけることに変更。
⇒12月末に着いたものは黒のつや消しヘアライン塗装に変更となりました。
ネジについてはもともと後前を入替えてもできるような加工にしたがいらない穴が外側パネルにできた。これは修正しないかも。
・MSB Link…PCなどでのカテゴリ5で接続するデジタル・リンクでfs192KHzが通るとなっているが、どのように使うのかが不明。→(L.G.の回答)今は192KHzのアップサンプリングの回路を追加した普及型のCDトランスポートにさらにMSB Linkで接続したら大変良い結果だった。このようなアップグレードのオプションを考えている。
・アップサンプリングでの表示…CDをアップサンプリングしますと44.1x3ですので132.3の表示になって欲しいのですが、どうも130.2と表示します。→(L.G.の回答)実際にはアップサンプリングの後の周波数を表示しているがCDの時も正確な3倍ではなく、内部的には正確には130.2KHzが正しい。DVD-Aも含めてこの周波数表示でアップサンプリングの時には130.2KHzを表示する。
次の量産ではパネルが黒のアルミ・つや消しヘアライン仕上げパネル付きに変更された。
MSB Linkもそれを生かすものでアップサンプリングの機能のものを考えている。またネジ穴自身は修正しないかもしれない。130.2KHzの表示はそのままで正しいとのことでした。

・音:他の機器との比較
色々な物と1対1では比較していませんが、記憶の中から同じソースを使っての音であくまで参考程度です。
詳しくは現物を試聴してご確認ください。
・ワディア…今また更正したようですが、ワディアの音は少し粗く、クラシックを聞くには私には今一つです。ストリングスはThe Platinum LINK DACのほうが優っていると思われます。 ワディアの好きな方はきっとジャズ・ファン、あるいは小編成のものがお好きな方が多いのでは? 高域のスムースさではThe Platinumが上だと感じます。
・dCS…エルガー、954は聴いた事があります。 個人的には954が好きです。まだデリウスは聴いていません。 なかなか甲乙付けがたいものがあり、トランスポートがかなり良くないと差が判らないのではと思います。全てマスター・クロックで合わせたトランスポートからdCSシステムだとそちらのほうが少し上かなと言う程度しか私共の検聴用システムでは判りませんでした。また専用ケーブルよりもバランス接続のほうが良いと言う方がいらっしゃいました。

良いトランスポートとの組み合わせを
・さらに良い音で聴きたい方には 私共のお奨めはできれば良いトランスポート(CEC TL1X,TL2Xなどが価格としては妥当)をお使いになり、最高級を狙うならP0Sと組み合わせていただいても何ら遜色はないと思います。
もし改造もいとわずとのことでしたらTL1X/TL2Xをお送りいただけばフル改造28万円で御引き受け致します。マスタークロック入力可能としたトランスポートにした上(CECの改造許可はまだ取れていませんのでご注意ください)でマスタークロック発生器をつけてご返送申し上げます。またマスタークロックの出力はクロック入力が可能なDACを考慮し、2系統装備します。ただし、場合によりましてはCECの改造許可がとれないこともあります。その場合にはこちらで現状復帰させてからの返送です。予めご了承ください。一度秋葉原でお聴きになられてご相談されるのが一番です。

Raven R2.0 ワイドレンジ・リボン・ツィータ

スーパー・オーディオ時代を先取りの2KHz〜46KHzの最高級2way用リボン・ツィータ(ペア10万円!)
(URLはhttp://http://www.orcadesign.com/raven/ravenr2.htm)
・まだ世の中ではやれSACDだ、いやDVD-Aだ、などとかまびすしいことです。
私共もどうなるのかさっぱり見当がつきません。しかし、再生レンジがCDの44.1KHzサンプルであってもそれに対して十分に広いものであれば良い音が聞けるのはThe Platinum LINK DACで判りました。多分これは超高域のための改善が可聴域でのさらなる改善に寄与しているものだと思われます。Raven R2.0は何と僅か0.013g=最高級ドームのDynaudioのT330Dでも0.3gです=の軽さの振動系に強力な磁気回路を搭載した最高級ワイドレンジリボン・ツィータです。しかも定格で1W入力(6Ω換算)で98dB/W at 1mとたいへん能率も高い使い易いツィータとなっています。今まではリボン・ツィータと言えばスーパー・ツィータとして単にシステムに追加するだけだと思われて来ましたが、このR2.0は違います。完全に2wayでの利用ができるものです。さらにこの上位機種には500Hz近辺から使えると言うR3(500〜30KHz,99dB/W at 1m,能率予定価格25万円/個、なんと27kgもある!)が控えています。来年にはこれを導入しようと検討中です。ただし当然ながらR2の方が振動系の軽さの為高域は伸びています。パイオニアのリボンや村田製作所のセラミックはあくまでもスーパー・ツィータですが、このR2やR3は通常のツィータとして使え、しかも価格もお手ごろというのが良い点でしょう。お蔭様で最初のロット10本は1週間でなくなりました。後はまたの入荷となります。

ウーファは何を?:
Audio Expo 2000ではウーファを当初メーカのe-speakers.comとOrca Designsから推奨されたPHL1240 x 2のエージングがまだ進んでいないことなどを考慮してScan-Speakの18W8543+18W8546の18cmミッドバスでの組み合わせで聴いていただきました。小型のウーファを利用したのは中域のリニアリティが良いのを考慮したためです。で超低域(35Hz以下)が出なくても良い音で聴いて頂けます。本当のハイファイをねらうのでしたらむしろAudio Technology(Skaaning)の20cmクラスのパラで作ると面白いかも知れません。
⇒1月18日までに試しましたのは18Wx2の他、ユニウェーブキット201の18W一本の組み合わせ、Skaaning/AUdio Technologyの6D77、5I52などを試してみました。
メーカでは上に書いたようにRaven R2とPHL1240x2を組み合わせたものを推奨しています。こちらはたいへん能率も高いため、真空管シングルでも小さい部屋でしたら十分ハイエンドの音が楽しめるというのがねらいです。
測定については既にLAudで18Wx2+Raven R2でのデータは取ってあります。50〜20KHzまで±3dBくらいに容易に調整出来ます。少し10KHzくらいから上がり気味に見えます。聴きたい方には18Wx2との組み合わせでは秋葉原で試聴可能です。

システムとして:

システムとしての受注も承ります。おおよそですが18W8545x2と2KHzクロスのシステムで箱無し、高域側18dB/octのネットワーク付きで28万円程度から、完成品のシステムは特注で簡易塗装あり、装飾無しで60万円/ペアくらいからです。大きさは高さ110cmx幅25cmx奥行き40cm程度(MDF25mm厚+バッフル別)のものになります。最小限のシステムですとParts-Expressの箱を利用すると17cmのウーファPHL1240が各チャンネル2本で箱は片側2個、簡単なバッフルでD'Appolitoデザイン(いわゆる、バーチカル・ツィン=Pioneerの商標です=)で完成システムは35万円/ペアくらいでできるのと期待されます。WilsonのCUB2よりはるかに高級なユニットでこのあたりが腕の見せ所かも知れません。

問題点:
何しろ振動系が超軽量で磁気回路が強い。
取り扱いには振動系は「空気が流れる方向では再生しない」=掃除機で2年前に吸い込んでしまったのは私です。扇風機、エアコンの風が直接当たるのは厳禁です。もちろん、精密機器ですので落としたりしてはいけません。リボンは非磁性のドライバがあれば基本的には可能です。
磁気回路はとても強力です。「磁化するものは近づけない」、「R2同士は10cm以内に近づけない」=くっついて離れません。私も指を挟みました。ご注意ください。

以下を11月24日に追加しました。 Skaaning氏の6D77ウーファ、nOrhのマーブル4.0システム

Audio Technology 6D77特注ウーファ(90,000円/本)

(URLはhttp://www.flexunits.com)
Audio TechnologyはもともとDynaudioの草創期に設計者の一人であった、Skaaning氏が息子のPer Skaaning氏と設立した会社です。ですから一部の方にはSkaaning社として知られています。DynaudioのウーファとSkaaningのウーファはその源が非常に近いものです。ただし、どうもDynaudioのウーファはその割りに磁気回路が弱く、音は鈍いと感じられることもあるかと思います。現実に私共もDynaudioに関してはユニットはミッド(ESOTAR M560D)とツィータ(ESOTAR T330D)のみ在庫を持つ事にしたくらいです。ウーファはDynaudioよりもScan-Speakの方が良いと思っています。
良いウーファがないものかといつも探していますが(イーディオはもともとスピーカ・ユニットの輸入代理店です)私共の友達の中でSkaaningを購入された方からは「唯一リボン・ツィータと通常のシステムでマッチするのはSkaaningのみだった」とのご報告がありました。この報告を元により強力な磁気回路を持つ6D77を特注し、Audio Expo 2000に展示しました。巨大な磁気回路はマウントに困るほどです。箱やシステムの設計に必要なパラメタは以下の通りです。
FS 40 Hz /Vas 32 l /Re 5.5 ohm /Qm 1.8/ Qe 0.28/ Qts 0.24/Sd 172 cm^2/Le 0.15 mH/BxL 10.24/Mms 21g/ Rms 2.93/Cms 0.754mm/N /Hg 20mm/Hc 10mm/Pnominal 200W
Sdから見る限りではScan-Speakの18W(145cm^2)よりも大きく21W(228cm^2)より小さいということですので通常は19cmくらいのクラスと見なせます。重量は約9kg/個です。

nOrh 4.0 Marbleスピーカ

小型だが大理石の御蔭か?(予定価格 120,000円/ペア)
(http://www.norh.com)

nOrh 4.0はnOrhのタイの方達(注文を受けるNamphungさん、実際に組み立て製作するLekさんなど)がなんと展示会直前の11月15日にハンドキャリで持ち込んでくれて展示に間に合いました。
展示会場では展示しただけでした。11月23日に居合わせた方々と試聴して見ました。ピンクのマーブルです。結論から言います。ユニットから想像するよりはかなり質の高い音です。Vifaの車用目玉ツィータにVifaの無共振紙コーンではちょっと想像の出来ない音です。確かに50万円以下のチャンピオンと書いた
nOrh 9.0 by AEDIOに比べては弦は粗いし、声のニュアンスも今一つですが、価格と大きさ、大理石だというのを考慮すればインテリア・スピーカとしては最強だと思います。特にPops系でボーカルを聴きたい方には気軽に良い音で聞けるシステムを構成するにはちょっと贅沢ですが良い物だと思います。

Updated Jan. 18,2001 by AEDIO Japan