2000年7月から8月10日までの測定データ(その2)

左の写真はこの測定を行ったシステムと多少違いますが外観はほぼ同様です。

B.ハイエンドのシステムに似た音の良い防磁小型2wayシステムの製作

本日の材料はMorelのMDT43と言うトップマウント(上の写真のちょんまげクンですね)とP11RC/TV(写真)の防磁(AV)用小型システムの組み合わせです。

1.シンプル小音量派向けセッティング(ツィータ測定)

最初はまずはMorel MDT43ツィータです。5μFでカット、6.8Ω並列で4Ω直列、下のカーブを見ると5KHzクロスくらいになります。今回もシンプルでワンパターンですがこのまま使います。

2.ツィータのインパルス測定

続いてこの時のインパルス測定です。実際にはM系列信号で繰り返して周期をずらして自己相関を取ると出るデータです。このツィータのデータを見る限り立ち上がりの部分も細かく再生されていて優秀です。きれいにインパルスが再現されているように見えます。MorelではMDT33と並ぶ価格帯に位置付けられる製品ですから当然なのかもしれません。

3.ウーファの周波数特性測定

次にウーファです。このウーファは0.5mHで高域カット、インピーダンス補正は10μFと6.8Ωの抵抗を直列にしたものをウーファの端子にパラに入れています。3KHzから素直に減衰しています。上のツィータと何とか合わせると3〜5KHzが少し薄そうです。もう少しツィータをシャープなスロープで下まで利用するほうが良いようです。

4.ネットワークの図は下の通り

シンプルネットワークはAのケースと同じです。そちらと違うのはツィータのパラに入る抵抗が小さくなっています。

5.シンプル小音量派向けスピーカ測定(総合周波数特性)

この時の二つを合わせた時の総合特性です。ただし、ツィータはウーファより70mm(!!)程度後にオフセットされて取りつけられています。 箱はフェイさんの防磁次男と同一デザインです。うーん、まだ少し3〜5KHzにディップが出ます。


6.総合評価

昨年末にJewel Box 101として展示したシステムのバリエーションであるとも言える。直接対抗馬としてはテクニクスのSB-M01か?ただ音はこちらのほうが格が上の感じがする。ツィータのせいだろう。

7. 今後の課題

MDT43をこういう使い方をするとどうしても3〜5KHzが薄くなるので高次のネットワークで3KHzクロスを試してみたい。